植物編

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ホオノキ

ホオノキは山に入ると、その葉の大きさが目立つのですぐ分かる。トチノキの葉も同じように大きいが柄に近い方は細くなっているのに、ホオノキは全体として楕円形の感じである。春先にホオノキの新芽が出ると、私はその枝を切って友人宅に持参する。この新芽を...
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イラクサ

ちょっとした山道や少し草深くなっている植物が生い茂るところに、イラクサが群生して生えていることが多い。しかし、イラクサを手や足で触れるとそこがちくちく痛くなる。昔は、そんなことも知らずに植物が生えているところに分け入っていた。イバラなどは棘...
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アカネ

夕日が沈む頃の夕焼け雲の色は、赤いがややどこか薄い紫色が入った微妙な色で、真っ赤な赤よりは落ち着いていて私好みの色である。また、こうした夕焼け雲をアカネ雲という言い方もする。アカネという植物名は、こうした色を取り出す染料として昔から根が使用...
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ハナイカダ

ハナイカダは私にとっては、夢に出てくる女神といってもよいほどの存在である。何十年も前から、名前とその変わった実のつき方を聞いていたからである。普通の植物では、花の部分は植物の茎の先端につくのが一般的だが、葉の真ん中に花や実をつけるのである。...
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アマドコロ

宮城県の村田町の山道を歩いていて、少し脇に入ると時々見かける植物がある。葉がユリ科特有の互生の出方をするが、その葉の下にいくつかの白っぽい蕾がぶら下がって並んでいる。なかなか風情がある植物である。アマドコロでないかと思った。  アマドコロだ...
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オカトラノオ

オカトラノオは6月を過ぎると山沿いの道路脇に生えるようになる。一本だけ生えるというよりは、群れて咲いている印象がある。咲き始めは、虎の尾のようになっている下から咲き出して花の先の方に咲いていく。色は白で緑色の植物が多い中で、目立つ印象がある...
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スベリヒユ

スベリヒユは私たちの身近にあり、庭先に生える雑草である。道路から少し入った野原にいけば、必ずというほど這いつくばって生えているのを見かける。こうしたスベリヒユを茹でて酢醤油で食べると、酸味があり粘りがあって糸を引くと聞いたことがある。これは...
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ツユクサ

8月になると田んぼの畦に、ツユクサの青い花が咲くようになる。花は一日で萎んでしまうので、か弱げで一層可憐さを感じさせる。その花の色は一般的に青が主流だが、よく見ると薄い赤紫の花びらを持つものもある。この花びらの汁を絞って、朝顔の花のようにリ...
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ミヤコグサ

ミヤコグサは黄色い花が咲くマメ科の植物だが、エンドウのように髭を絡ませて上方に育っていく植物ではない。それでも群れて咲くことが多く、花の黄色が目立ち可憐な花である。  ミヤコグサの花このミヤコグサは、私の仲間の人たちにとって思い出深い植物で...
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タニウツギ

 六月から八月頃にかけて、山沿いの林の中でピンク色で群れて咲いているのがタニウツギである。細い枝が集まっており、その枝先に花が咲いている印象がある。花の色には真紅に近いものもあるが、多くのものはピンク色のものが多い。私にとっては初夏の風物詩...