植物編

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ケイオウザクラ

山形県では春が来る前にケイオウザクラが売りに出される。この桜は余り大きな桜でなくエドヒガン桜のような小さい感じだが、桜を目にする季節が早いのである。3月の雛祭りの時には、ホテルで大きな花瓶に活けてあるのを度々見かける。 また仙台へ抜ける国道...
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紅花(ベニバナ)

紅花は山形県では今でも栽培されている。江戸時代には、最上や村山の内陸で栽培された紅花を紅餅にしたものを、中継地の大石田を経由して、最上川を使って酒田まで出て、酒田から京都や大阪に北前船で運んで、そこで紅を製品化して販売したのである。その当時...
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ムラサキツユクサ

ムラサキツユクサとの出会いは、高等学校の生物の時間に遡る(さかのぼる)。中学校ではゾウリムシやミジンコなどの微生物やアオミドロの植物繊維を顕微鏡で見たことを鮮明に覚えている。池や田圃の淀んだ水をとりに行き、それをスポイトでスライドガラスに乗...
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エンゴサク

春になって山形から仙台に抜ける国道48号線で、黄色い花が咲いているのを車窓から何度か見かけた。それもキク科でなく筒状の小さい花をつけている。ツリフネソウのようではないが細長い筒状で、何という名前の花なんだろうといつも思いながら通り過ぎていた...
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ホオノキ

ホオノキは山に入ると、その葉の大きさが目立つのですぐ分かる。トチノキの葉も同じように大きいが柄に近い方は細くなっているのに、ホオノキは全体として楕円形の感じである。春先にホオノキの新芽が出ると、私はその枝を切って友人宅に持参する。この新芽を...
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イラクサ

ちょっとした山道や少し草深くなっている植物が生い茂るところに、イラクサが群生して生えていることが多い。しかし、イラクサを手や足で触れるとそこがちくちく痛くなる。昔は、そんなことも知らずに植物が生えているところに分け入っていた。イバラなどは棘...
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アカネ

夕日が沈む頃の夕焼け雲の色は、赤いがややどこか薄い紫色が入った微妙な色で、真っ赤な赤よりは落ち着いていて私好みの色である。また、こうした夕焼け雲をアカネ雲という言い方もする。アカネという植物名は、こうした色を取り出す染料として昔から根が使用...
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ハナイカダ

ハナイカダは私にとっては、夢に出てくる女神といってもよいほどの存在である。何十年も前から、名前とその変わった実のつき方を聞いていたからである。普通の植物では、花の部分は植物の茎の先端につくのが一般的だが、葉の真ん中に花や実をつけるのである。...
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アマドコロ

宮城県の村田町の山道を歩いていて、少し脇に入ると時々見かける植物がある。葉がユリ科特有の互生の出方をするが、その葉の下にいくつかの白っぽい蕾がぶら下がって並んでいる。なかなか風情がある植物である。アマドコロでないかと思った。  アマドコロだ...
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オカトラノオ

オカトラノオは6月を過ぎると山沿いの道路脇に生えるようになる。一本だけ生えるというよりは、群れて咲いている印象がある。咲き始めは、虎の尾のようになっている下から咲き出して花の先の方に咲いていく。色は白で緑色の植物が多い中で、目立つ印象がある...