ハッカ その1

植物編

シソ科の植物には香りがするものが多く、昔は薬草と考えられていた。ハーブの仲間の植物にはキク科やセリ科などもあるが、一番多いのはシソ科の仲間だと思う思いつくものでもラベンダー、セージ、ハッカが思いつくシソ科という位だからシソやアオジソなどの匂いを考えると、シソ科はこうした香りがあるものが多い。

  二ホンハッカ

 トピック1でも述べたように、シソ科に興味を持つようになったのはその「茎が四角い」ということからだった。山に入ると茎が四角いか確かめるし、傍に行って匂いがあるかどうかも確かめることが多い。ホームセンターの植物を見ると、店員さんが見ていない時にはそっと茎が四角いか確かめることが多い。

  シソ科の仲間 メハジキ

 天童のアパートの西側には畑があって、色々の人がそれぞれの区画を借りて野菜などを植えつけている。この畑には春から秋まで、朝6時半頃から車でやってくる女性陣もいる。少しずつ種類の異なる野菜を植えている。春になって手動式の耕運機で畑を耕し、鶏糞などの肥料を撒く。その時の臭いは強烈で悪臭に近いが、隣近所が仲良く生きていくには仕方がないとも思っている。

 その畑の北端に小さな土手がありそこには雑草が生えているが、ある種のシソ科の植物が群生しているの。他にもアカジソが生えているがその群生しているシソ科の植物は、葉を千切るととても良い香りがする。

 その葉を千切るのは毎週の月曜と木曜日のゴミの収集日であり、そのゴミの収集場所にゴミ袋を捨ててからその香りを楽しんでいる。それはシソ科のどんな名前の植物かはわからないままずーっと過ごしていた。図鑑で見ると多分スペアミントではないかと思う。似たものがあるのではっきり同定はできていないが。

 ミントの仲間

 昔知り合いの家で茎が茶色いペパーミントを買って植えておいたら、どんどん増えて花が咲き西洋ミツバチや日本ミツバチがその花の蜜を吸いに来ていた。お茶にしたり浴槽に入れるなどしたが増えすぎて困った。その匂いも強くて心地よい香りがしていた。その香りに比べると、アパートの近くのスペアミントは強くなく、香りも柔らかい感じである。

 天童周辺を歩いていた時に道路からすぐに大きな沼があり、それが山元沼である。天童には大きな沼が3~4個あるが、この山元沼は水深が深くない。というのは釣りをしている人の浮きを見ると浮きから下が短いからである。釣り人は鯉を釣り上げていたが餌はミミズであった。その沼の周りを歩いていたらその雑草の中に、ミズカヤツリの他に良い匂いがするシソ科の植物があった。それがどんな名前からずーっと分からなかった。授業や免許更新の講習会で「シソ科の茎は四角い」と話をするときに実例を示すのに、その山元沼のシソ科の植物を採って、それを示しながらシソ科の話をしていたのである。

 花が咲く時期になって、そのシソ科の植物は葉が出る茎の下のところに小さいブルーの花がいっぱい咲いていた。だから花の群れが幾層にもなって咲いている。シソやアオジソは花が咲くとき茎の先端部に小さい花をたくさんつけるので、私が持っている花のイメージとはそれほど違わないが、この花は私の花のつき方の概念をひっくり返した。植物図鑑を見ていたらこの花のつき方や花の色からこれはハッカ(ミント)ではないかと思ったのである。昔から、ハッカをいつか見てみたいと考えていたから、とても嬉しかった。

 そんな積もりでハッカ(ミント)が分かるようになると、高瀬から山形市に抜ける紅花トンネルへの途中のハスが植えてある池に、たくさんのイボクサが咲いていて吃驚した。そこでも写真を撮った。他にも天童高原に至る途中の田麦野の近くの山道を入って行ったら、脇の雑草が生えてる所でも数本のハッカ(ミント)を見つけた。

 これまでの経験から、そうだと思って見ると簡単に探すことができるが、そうでなくぼんやりして見ていても、なかなか見つけられないのである。見えども見えずということだろうか。

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